FC2ブログ
涼風祭は多彩で魅力ある音楽や芸能を清里の森から発信し続けます。2021年は8月1日(日)~8月29日(日) 計7回の公演です。
2021 / 07 / 16 ( Fri )

10か月ぶりのブログ更新になりました。長らくのご無沙汰お許しください。(昨年と同じセリフで再開!?)

夏の清里を盛り上げるイベントとして徐々に知名度を上げている『涼風祭』、2021年も清里の森音楽堂にて催します。

涼風祭チラシ1-300x424涼風祭チラシ2-300x424
大きな画像はこちら(表面)・(裏面)をクリックしてください。

~新型コロナウイルス感染対策を施して安心安全な涼風祭を開催していきます!! 

8/1(日) フィーリング・ジャズ・オーケストラ
8/3(火) 山口裕之とN響の仲間たち
8/7(土) 「落語」立川晴の輔独演会
8/8(日) 鈴木舞(ヴァイオリン)&小林侑奈(ピアノ)
8/14(土) 中島朱葉カルテットジャズライブ
8/22(日) 山中信人(津軽三味線)&神田京子(講談)
8/29(日) 齊藤一也(ピアノ)&飯川直美(ヴァイオリン)

■料金
全催事通用パスカード 1枚6,000円
前売券2,000円、当日券2,300円
※高校生以下の入場料は、全イベント無料です。
※入場定員は240席ですが、新型コロナウイルス感染状況によっては、変更となる場合があります。
※新型コロナウイルス感染状況により、公演日の直前に中止となる場合がございます。

■時間
全イベント共通 14時開演 13時30分開場

■場所
清里の森音楽堂 山梨県北杜市高根町清里3545-1

■主催
清里の森音楽堂実行委員会、(株)清里の森管理公社  

■お問合せ
(株)清里の森管理公社 TEL:0551-48-3151まで


涼風祭公式ブログでは、出演者プロフィールやイベント内容などの詳細情報をご覧いただけます。当日のプログラム内容やイベント後の来場者様のご感想なども紹介いたします。8月29日の涼風祭終了まで、随時更新しますので、お楽しみください。
(セイ太郎でした)

12 : 32 : 51 | プログラム・内容 | コメント(0) | page top
≪鑑賞日記≫ 鈴木舞(ヴァイオリン)&小林侑奈(ピアノ)
2020 / 09 / 17 ( Thu )

9月12日 木々の葉先が色付き始め 虫の声もして、森はすっかり初秋の気配。
涼風祭もいよいよ最終回。期待を胸に、ヴァイオリニスト鈴木舞さん、ピアニスト小林侑奈さんのデュオコンサートを聴きに出かけました。

プログラムを見たら、まぁ初めて聞く名前の作曲家ばかり。置いてけぼりを喰ったらどうしましょと思ったけれど、そんな不安は吹き飛びました。
初めの一曲目は、セシル・シャミナード「ロンドop.97」
懐かしくてちょっと哀愁を帯びた三拍子、スカートの裾をつまんで踊りだしたくなるような気分になりました。

81_ロンド

マイクを持った舞さん「今日前半はフランスの女性作曲家達の曲を演奏します」と。
(涼風祭ではしばしば出演者自らがマイク片手に解説をしてくださいます。お固いイメージのクラシックもぐっと身近に感じられます♪ だけどステージ上での喋りと演奏、スイッチの切り替えはさぞ大変でしょう…)

82_解説

季節や風景をテーマにした演奏会はよくあるけれど、女性の作品という切り口は面白い!
作曲者も演奏者もお客さんのほぼ半分も私も女性。(今どきは男性女性限らず色々な方がいらっしゃいますが) 社会的に活躍が困難だった時代の女性達にスポットライトを当てた選曲には大いに拍手喝采です。

セシル・シャミナード(1857〜1944)はパリに生まれ、女性として初めて社会的地位を築いた音楽家だったそうです。2曲目「カプリッチョ op.18」は、舞さん曰く「気まぐれ、という意味。夜、カッコイイ女性が葉巻を吸ったりウイスキーを飲むようなニュアンスで」。憂いを帯びた旋律に耳を傾けながら、形式に縛られない生き方を模索しただろうパリの芸術家達の人生を想像しました。

二人目のフランスの女性作曲家は、ポーリーヌ・ヴィアルド(1821〜1910)。
ショパンの恋人ジョルジュ・サンドとも交友があったというヴィアルドは、「びっくりするほど醜い」と散々な言われような容姿であったというが、芸術家としての力量、ビロードの上を転がる琥珀になぞらえるほどの魅力的な声質、何カ国後も操る頭の回転の速さ、センスの良さが、多くの男性を魅了したそうです。「美しいものを見飽きた芸術家がぞっこんになったのかも」という舞さん解釈には、吹き出しそうになりました。

「6つの小品より 第1曲『ロマンス』」
ピアノとヴァイオリンの交互に現れる旋律がさらさらと流れる清流のよう。女性らしい切ない恋心を感じる小品でした。

83_ロマンス


続く「第2曲『ボヘミア』」は、打って変わって力強く素早く、そして土臭い。
地理的な重要性から中世から近世にかけて「ボヘミアを征する者はヨーロッパを征す」と言われたチェコ及びボヘミアは、戦続きの地。世界史を紐解いて再度聴いてみたい。それにしても、弓の動きカッコいい!

三人目もパリ生まれの女性作曲家 リリー・ブーランジェ(1893〜1918)。
音楽教師として知られるナディア・ブーランジェはリリーのお姉さん。リリーは幼少期から神童ぶりを発揮しフォーレにも可愛がられたそうですが、病弱で24で帰らぬ人に。惜しまれます。
「ノクターン(夜想曲)」は短調の甘いメロディ。夜の帳が下りる頃、薄暗い部屋の中で独り物想いにふけるリリーが見えるよう。死を予感しながら音楽に向き合っていたのかもしれません。続く「コルテージュ」は一転して愉しい曲。行列を意味するコルテージュ。遊園地で並んで順番待ちする高揚感。綿飴を待つワクワク感。ピチカートで、ンパ ンパ ンパ とクレッシェンドさらにテンポアップ! 子どもに帰ったワタシは七色の飴玉をゲットした気分になりました。

84_コルテージュ

前半最後の曲の前に、舞さんと侑奈さんお二人の“馴れ初め”についてお話がありました。
8年程前シャネルが若手音楽家を応援するコンサートに出演なさったのが、最初のご縁だそう。以来しばしばタッグを組んでいらっしゃる。ピタリと息の合った演奏を聴かせてくださるわけですね。

サン=サーンス作曲/イザイ編曲 「ワルツ形式の練習曲による奇想曲」。
初めて弾いたときに二度と弾きたくないと思った と舞さん。演奏家泣かせの難曲を、侑奈さんのラブコールに応えて、今回三度目のチャレンジだそう。
見事な演奏に目も耳も釘付けになりました。

85_サンサーンス

複数の弦に同時に弓を当てて弾く重音が矢継ぎ早に続きます。左手の指は瞬時に2本3本と弦を押さえ次々置く場所を変えなければなりません。一本の指は離しても、他の指は弦を押さえたままにしていたり、あるいは次なる音のため指の位置を準備します。舞さんの細くしなやかな指の動きは完璧です。右腕ボウイングの圧力、スピード、上げ下げ、位置、角度も全てが考え練られ、習得に数多の時間を費やしたに違いありません。
しかしどんなに技術が完璧でもロボットには真似できないヒトの心の機微というものがあるもの。曲をどう解釈し昇華させて奏でるかがいちばん大切なことなのだと思います。
舞さんのお話にたがわず、艶やかな深紅の薔薇が花開き、甘い香りが漂ってくるような華やかさにうっとりしました。視覚や嗅覚まで働いているかのように感じるのですから、音楽とはかくも素晴らしく不思議です。


休憩を挟んで後半は、侑奈さんのピアノ独奏から始まりました。ショパン作曲「舟歌 op.60」
イタリアで研鑽を積んでいらした侑奈さんの選んだ曲は、ベネチアのゴンドラを想起させる一曲。ショパン晩年に書かれた「幻想ポロネーズ」「チェロソナタ」に並ぶ大曲だそうです。

86_舟歌

左手が刻む静かな波のリズムに、ショパンが自分の人生を舟に例えて回顧しているかのよう。男装のフェミニストとして知られる恋人ジョルジュ・サンドとのマジョルカ島への逃避行、パリでの同棲、夏季のヴァカンス… ショパンは、甘く切ない数年間を思い出しながら旋律を紡いだのかもしれません。

87_舟歌

コンサート最後を飾る曲は
イグナツィ・パデレフスキ(1860〜1941)作曲「ヴァイオリン・ソナタ イ短調op.13」
侑奈さん曰く、ショパンの楽譜等で日頃お世話になっているパデレフスキ「様」。
舞さん曰く、輝かしい演奏をする国際ピアニストとして長きに亘り賞賛の的となったパデレフスキの一回のコンサート報酬は米国大統領の年俸の何倍もの額だったそうです。
結婚したばかりの若い頃に妻子を相次いで亡くし、それでも失意の底から這い上がり、音楽に献身することを誓ってベルリンに渡り作曲の勉強をした彼は、やがて第一次大戦後の新しいポーランドの首相を務めるという偉業を成し遂げたスーパー凄い人でもありました。

88_パデレフスキ

生きる苦しみや悩みを感じさせる重く暗い1楽章に続き、2楽章は映画のワンシーンのように牧歌的。草原を渡る風の音、草の匂い、蝶や虫達が飛び交う命の煌めきは希望の光のよう。3楽章はさらに情熱的な高みへと昇っていきます。疾走する16分音符を操るピアノは(侑奈さん曰くオニ難しいけど)超カッコイイ。今回初めて聴いたこのソナタから、人生に荒波と苦難はあれど前を向いて生き抜いていく…そんな力強い決意とエネルギーを感じました。

89_パデレフスキ-2


万雷の拍手に応えてのアンコールは、ショパン「ノクターン」。ヴァイオリンとピアノ用に編曲された異なるノクターンを二つ。心に染みてしっとりしていたら「楽しい気分でお帰り頂きたいので」と、嬉しいもう一曲。
シャミナード作曲クライスラー編曲「スペインのセレナーデ」は愉しい一曲。足取り軽く帰路につくことが出来るわ〜。
真っ青なドレスの舞さんは人魚の如く、黒いドレスの侑奈さんはピアノの妖精の如く、お二人が互いを称え合う姿は微笑ましく美しかったです。フルーツの美味しい山梨にまた是非お越し下さい。ありがとうございました。
(ブドウ大好き森のスズコ)


13 : 04 : 33 | 感想文 | コメント(0) | page top
ご来場の皆さまからのメッセージを紹介します:9月12日 鈴木舞(ヴァイオリン)&小林侑奈(ピアノ)
2020 / 09 / 17 ( Thu )
2020年涼風祭の最終回は、鈴木舞(ヴァイオリン)&小林侑奈(ピアノ)の実力派デュオが贈る珠玉のアンサンブルでした。
今回も、ご来場の皆様から多くのメッセージを頂きました。

まずは、今回多かったプログラムの構成についてのコメントから。
『すばらしい演奏でした。選曲も仏女性作曲家の曲、知らない曲、ありがとうございました。さまざまな解説もして下さり、曲への親しみも湧きました。聴く毎に舞さんのファンになって行きます。』
『普段耳にしないフランス女性作曲家の作品を選曲してくださり、新鮮な感銘を受けました。ありがとうございます。今後も続けて埋もれたすばらしい作品を取り上げたコンサートを企画して下さい。』
『女性の作曲を取り上げて演奏して下さり興味が湧きました。そのどれもが美しい曲の数々で、とてもいやされました。ショパンのノクターンを2曲聴けて嬉しかったです。』
『プログラムが秀逸でした。広くは知られていない佳作を集め、解説も分かり易く、勉強になりました。曲の感じもバラエティに富んでいましたが、感情豊かな演奏で、楽しめました。最後のパデレフスキ、最高でした。作曲家の情熱と緊張感がストレートに表現された熱のこもった演奏に感動しました。』


演奏や表現などに関する評価も多くいただきました。
『涼風祭の最後を飾るすごい迫力ある演奏に感激!昨年に引き続き舞さんのViolinと侑奈さんのピアノにブラボーです。』
『普段聴きなれない作曲家の作品を見事に演奏してくれました。美しい音の流れ、高度なテクニックに感動しました。』
『「涼風祭」8回のプログラムの中で、楽しみのプログラムでした。ヴァイオリンの響きが鈴木さんの全身からあふれ奏でているような、ホール全体を包み、心地よく、ありがとうございました。』
『舞さんの演奏は昨年のやまびこホール以来です。楽しみにしてきましたし、期待通りの素晴らしい演奏に大満足です。是非、また聴かせて頂きたいです。楽しみにしています。』
『難しい曲が多かったが素晴らしい音色に魅了されました。若手の音楽家が育っている。』


作品(曲)に関する感想も多く寄せられました。
『サンサーンスの曲は難しそうでしたが、ステキな出来栄えで感動しました。女性作曲家の作品取り上げたこと良かったです。ありがとう。』
『サンサーンスの奇想曲、素晴らしかった。華やかで情熱的、また聴きたい!! パデレフスキのヴァイオリン・ソナタ、初めて聴きました。舞さんの解説もとても分かりやすくて良かったです。ありがとうございました。』
『前半、若い演奏家の呼吸が合って、良かったです。特にサンサーンスの曲は二人の持ち味がよく調和して素晴らしかったです。ショパンのピアノ曲は好きです。最後のパデレフスキは初めてでしたが、ヴァイオリンの音色に魅せられました。アンコールの曲も同様です。』
『女性の曲に、大好きな舟歌、パデレフスキは初めてだったがすばらしい演奏でした。アンコールもありがとうございました。』
『第一部はなじみのない作曲家が多かったが、迫力があり、圧倒された。ヴィアルド「ボヘミア」とサンサーンスが特に良かった。』
『今回で2回目の拝聴です。本当にすてきな力強いお二人の演奏、闘病後の身にはとてもエネルギーをいただきました。私の大好きなショパンの夜想曲、アンコールにありがとうございました。』


演奏の合間に作曲家や楽曲の紹介もありました。それについてのコメントも多くありました。
『トークも軽快で曲目の解説が印象的だった。演奏はすばらしいし、音色も多彩でかつ滑からな響きが心地よかった。』
『女性の作曲家を紹介してもらいとても良かったです。女性らしい曲で素敵でした。解説も素晴らしく、分かりやすかったです。こういう解説いいですね。二人とも若くて素敵!』



**********

涼風祭では毎回アンケートへのご記入をお願いしていますが、今年は8回の公演で428通の回答を頂きました。皆様から寄せられたご意見・ご感想の一部を、このブログでご紹介して参りました。アンケートにご回答いただいた皆様にこの場をお借りし、改めて御礼申し上げます。
(ブログ係り清太郎)
10 : 30 : 41 | 感想文 | コメント(0) | page top
≪プログラムのご案内≫ 鈴木舞(ヴァイオリン)&小林侑奈(ピアノ)
2020 / 09 / 05 ( Sat )

2020年の涼風祭も、ついに最終回。
9月12日(土)は、国内外のコンクールで優勝や入賞の実績を誇るヴァイオリニスト鈴木舞さんとピアニスト小林侑奈さんの演奏です。クラシック音楽の本場欧州で活躍し、共演歴も豊富な実力者デュオが美しいアンサンブルをお届けします。

----- プログラム -----

セシル・シャミナード 作曲  ロンド op.97    
セシル・シャミナード 作曲 
 カプリッチョ op.18 
ポーリーヌ・ヴィアルド 作曲 6つの小品より 第1曲『ロマンス』、第2曲『ボヘミア』
リリー・ブーランジェ 作曲 
 ノクターン
リリー・ブーランジェ 作曲 
 コルテージュ
サン=サーンス作曲/イザイ編曲 ワルツ形式の練習曲による奇想曲  

<休憩>

ショパン 作曲         
舟歌 op.60 (ピアノ独奏)
イグナツィ・パデレフスキ 作曲
 ヴァイオリン・ソナタ イ短調 op.13

----- プロフィール -----

鈴木舞(ヴァイオリン)

神奈川県出身。2005年大阪国際音楽コンクールグランプリ、2006 年日本音楽コンクール第2 位、2007年チャイコフスキー国際コンクール最年少セミファイナリスト、2011年アンリ・マルトー国際コンクールファイナリスト。2013年ヴァーツラフ・フムル国際ヴァイオリンコンクール(クロアチア)で第1位、オーケストラ賞。オルフェウス室内楽コンクール(スイス)第1位。2016年スピヴァコフ国際ヴァイオリンコンクール第2位。

東京藝術大学を卒業し、ローザンヌ、ザルツブルグ、ミュンヘンでピエール・アモイヤル、インゴルフ・トゥルバンに師事。在学中より内外でリサイタルやコンサートに出演し、小林研一郎、円光寺雅彦、飯森範親、金聖響、ニコラス・ミルトン、ヨルマ・パヌラ、イヴァン・レプシッチらの指揮で、読売日響、東響、日本フィル、東京シティフィル、山形響、日本センチュリー響、名古屋フィル、広島交響楽団、神奈川フィル、ホーフ響、クロアチア放送響、ザグレブ・ゾリステンと、バッハ、ベートーヴェン、パガニーニ、ラロ、シベリウスなどの協奏曲を演奏している。東京交響楽団と録音したベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲~第3楽章、マスネ:タイスの瞑想曲が日経ミュージックセレクションCD「モーニング・イン・クラシックス」に収録。

最近ではフィンランド・クオピオ交響楽団と共演したショスタコーヴィチ第1番、チェコ・モラヴィアフィルとのモーツァルト第5番、クロアチア・ザグレブフィルとのメンデルスゾーン、スイス・ローザンヌ室内管やクロアチア・ドゥブロヴニク交響楽団とのプロコフィエフ第2番などが高評を得ている。

将来を嘱望される新世代のヴァイオリニストとして、2012年度シャネル・ピグマリオン・デイズ・アーティストに選ばれた。2012-13年度文化庁芸術家在外派遣研修員、2015-16年度ローム ミュージック ファンデーション奨学生。2017年度よりメニューイン・ライブミュージック・ナウ(ドイツ)奨学生。

2017年9月にデビューCD「Mai Favorite」をリリース。
使用楽器は1683年製のニコロ・アマティ。ミュンヘン在住。


小林侑奈(ピアノ)

山梨市出身。山梨英和中学、高校を経て、桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻を卒業。同大学卒業演奏会に出演。イタリア・ペスカーラ音楽院修了。ミケランジェリの高弟、ブルーノ・メッツェーナ氏のもとで研鑽を積む。 2013年、ルチアーノ・ルチアーニ国際音楽コンクールにて最高位を受賞したことをきっかけに、イタリア各地でリサイタルを開催、好評を得る。

幼少より、PTNAピアノコンペティションにおいて、B~G級で全国決勝大会に出場し、金賞、銀賞、審査員特別賞等を受賞。第1回福田康子賞選考会に出演。やちよ音楽コンクール第3位。第6回やまなし県民文化祭賞、実賞受賞。大曲新人音楽祭優秀賞受賞。2013年度CHANEL Pygamalion Daysアーティスト。その模様は、テレビ山梨、山梨日日新聞で特集された。

音楽評論家・真嶋雄大氏による音楽講座や、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭への出演、2016年にはドイツの老舗ピアノメーカー「ザウター」のプロモーションピアニストとしてドイツ本社を訪問、また全国7か所で演奏を行うなど(㈱島村楽器主催)、多方面で活動。

これまでに長沢あけみ、田崎悦子、黒田亜樹、ブルーノ・メッツェーナ、オラーツィオ・ショルティーノ各氏に師事。松尾葉子氏指揮、トリフォニーホールジュニアオーケストラとリスト:ピアノ協奏曲第1番、船橋洋介氏指揮、ふじのくに交響楽団(静岡交響楽団)とベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番“皇帝”を協演。

現在、日本及びイタリアにてソリスト、室内楽奏者として演奏活動をしながら、後進の指導にも力を入れている。PTNAピアノコンペティション審査員。「スクリャービン全曲録音プロジェクト」メンバー。


----------

清里では爽やかな秋の気配を感じるようになりました。
2020年涼風祭のフィナーレを皆さまと共に過ごせることを楽しみにしています。
(清史郎でした)
10 : 56 : 46 | プログラム・内容 | コメント(0) | page top
≪鑑賞日記≫ 齊藤一也ピアノリサイタル
2020 / 09 / 01 ( Tue )

8月23日 ようやく秋の気配が感じられるこの頃、ススキを眺めながら音楽堂へ。先程までぱらついていた雨もあがり、爽やかな空気が吹き抜けます。
今日はallピアノのプログラム。新進気鋭のピアニスト齊藤一也さんをお迎えするとのことで、空席待ちの満員御礼。気合いを入れて列に並び、ピアノの鍵盤がよく見える席に着きました。

グランドピアノが照明を絞った薄暗いステージに鎮座、齊藤さんが静かに着席しました。
オープニングはJ.S.バッハ作曲 エゴン・ペトリ編曲「羊は安らかに草を食み」(カンタータ「狩こそ我が悦び」より)。バッハが生まれる少し前、ドイツでは戦争やペストの厄災で人口が激減し、人々の信仰心がより深まったそうです。今の世界と似ているかもしれません。
乾いた土に水が滲みこんでいくように、私の心にも澄んだ音が滲みてきました。

70_バッハ


マイクを持って立ち上がった齊藤さん「今日はライブ配信のお客様もいらっしゃいますね、皆でカメラに手を振りましょう、コンニチワ〜」と(意外にも?)サービス精神バッチリ。
演奏会のサブテーマは「自然と巡る名曲ロマン紀行 〜清里の風にのせて」
高原の空に浮かぶ雲やそよぐ風を感じとり、涼風祭に相応しい曲を選んでくださいました。

71_説明


ベートーヴェン「ピアノソナタ第25番 かっこう ト長調作品79」
1楽章にはカッコーカッコーと元気よく鳴くかっこうの声が。2楽章は仄暗い闇の中からフクロウの声が。3楽章、再び陽が昇り、飛び交う小鳥や蜜蜂の羽音が。聴こえました!

シューベルト 「即興曲 作品90より 第2番 変ホ長調」
齊藤さんのイメージは風。サラサラと吹き抜ける心地良い風。雲ゆきが怪しくなり鳴り出す遠雷。
私はこの曲を聴くとなぜか懐かしさと切なさが混じった少女時代 を思い出します。

次なる曲は、リスト 「巡礼の年 第一年 スイス」より
「第2曲 ヴァレンシュタットの湖で」
「第4曲 泉のほとりで」
ステージの後ろの壁に、スイスで撮ったという美しい映像が現れました。行ってみたいなぁ…

72_湖


続く二曲は鐘の音色の聴き比べです。
「巡礼の年 第9曲 ジュネーヴの鐘」 は、子どもが生まれた悦びや感謝の気持ちが静謐な中に感じられる一曲。鍵盤を打つタッチが気品に満ちていました。

73_丘の教会


「ラ・カンパネッラ(パガニーニの主題による大練習曲 S.141より第3曲)」
街中の教会の鐘が12時になると一斉に鳴り出し、響き渡る様々な音色に包まれて不思議な気持ちになる と齊藤さん。教会の広場に佇む若い音楽家の姿を思い浮かべました。
透明感あふれる美しいラ・カンパネッラ。会場に居るお客さん全員が身動ぎもせず聴き入っているのを感じました。誰もが、素晴らしい演奏を間近で聴ける幸せを噛みしめていたことでしょう。

74_街の教会


休憩挟んで後半、ラフな黒シャツに着替えた齊藤さんがピアノに座ります。
ショパン「幻想即興曲 作品66 嬰ハ短調」
鍵盤の上を華麗に舞うように長い指が行き来し、光の粒のような音色がコロコロと弾けていました。聴いて美しいだけじゃなく眺めも美しく、演奏者の手にうっとり。

75_ショパン


最後は、ショパン「24の前奏曲 作品28」
これらは24枚のスライド映像に加え、「ボク(演奏者である一也さん)の思うタイトル」付きでした。勿論、作品から受け取るイメージや感じ方は人それぞれ自由なのですが、この映像とタイトルは一つ一つの短い曲の構想をより鮮明にしてくれました。
自分の繊細な心の内面を旋律に表しても、派手な名前をつけることはしなかったショパンは、リストと違ってシャイだったのでは という解説には目から鱗、納得しました。
唯一タイトルが付いていたのが15番「雨だれ」だそうです。

以下、一也さんの付けたネーミングを番号順にメモしました。
1番 出会い。2番 孤独と不安。3番 清流沿いの風。4番 葬送。5番 妖精たちのお喋り。6番 哀愁のチェロ。7番 寛ぎのひととき。8番 吹雪の中、荒れ狂う心。9番 賢者は語りき。10番 スカルボ。11番 甘酸っぱい思い出。12番 火祭りの踊り。13番 祈りの晩鐘。14番 墓を吹き抜ける幻影。15番 雨だれ、そして死の予感。16番 激昂。17番 牧歌。18番 罪と罰。19番 蝶々。20番 レクイエム。21番 望郷、果たせぬ想い。22番 反逆者たち。23番 木々のざわめき。24番 革命とワルシャワ陥落。

77_1出会い

77_5妖精

77_13祈り

77_16激昂

最後の24番は、当時ロシアに支配されていたポーランドの苦しい情勢が色濃く映り、人々の絶望と叫びが伝わってくるような激しさがありました。止まない戦争、襲いくる病、死と隣り合わせの時代だったからこそ、自然の美しさと生命の尊さが燦然と光り輝いていたのではないか、自然の持つピュアな美しさに誰よりも敏感だった音楽家たちが、時代を超えて音を紡いできたのだと思いました。
作曲家が音を練り、演奏者が作曲家の想いを再現する。私達はその珠玉の時間を享受することができました。

アンコールは、ショパンのノクターン、子犬のワルツに続き、贅沢にも3曲目が。
ニャンと、子犬のワルツ 猫アレンジバージョン。誰でも一度は鍵盤で遊ぶ「ネコ踏んじゃった」が華麗なネコワルツに変身♪

猫好きな?ピアニストに出会えてとっても嬉しいスズコでした。ありがとうございました。
(森のスズコ)
14 : 34 : 34 | 感想文 | コメント(0) | page top
ご来場の皆さまからのメッセージを紹介します:8月23日 齊藤一也 ピアノリサイタル
2020 / 09 / 01 ( Tue )

8月23日(日)は、齊藤一也さんのピアノリサイタル『自然と巡る名曲ロマン紀行―清里の風にのせて』でした。
来場者の皆様から多くのメッセージ(かなり長いものも多数)を頂きました。いくつか選んでご紹介します。

まずは、これをお読みいただくと全体の雰囲気をご想像いただけると思います。
『久し振りのピアノ演奏会、十分楽しませて頂きました。前半の穏やかな曲からダイナミックなラ・カンパネッラへ、そして第二部のショパン。有名な曲に耳が馴染んだ後、24のプレリュードでは多様な音の世界に誘われ、写真映像が豊かに想像力を広げ一編の文学作品を体験した感じです。感動しました。ありがとうございました!』

演奏技術の素晴らしさについて:
『明晰なタッチが素晴らしい。情感こめて歌えるピアニストです。』
『輪郭のはっきりした主張を持った音の中に繊細でおだやかなやさしく耳にとどいてくる音色を感じました。お人柄!なんでしょうか。』
『選曲及び何と言ってもピアノの技量が素晴らしく、大変楽しませて頂きました。Je souhaite que Monsieur SAITO revienne ici l'année prochaine』
『齊藤さんのピアノを聴いたのは初めてでしたが国内外で特にヨーロッパで研鑽を積まれた方らしく、曲の深い解釈とそれを情感豊かに表現するテクニック、素晴らしかったです。MCや服装もプロのエンターテナーらしく写真とタイトルなど芸術的な工夫も盛り込まれていてとてもぜいたくな時間を堪能させて頂きました。プログラムの構成も秀逸と感じました。』
『曲を素晴らしく奏でる指(魔法の指)の鮮やかさに魅了され感動です。昨年韮崎東京エレクトロンで初めて齊藤一也さんのピアノを拝聴しとても感動しました。機会があれば是非また聴きたいと思っていました。またこうして近くの清里の森の音楽堂で再び感動を味わうことが出来ました。ありがとうございます。今後ますますのご活躍をお祈り申し上げます。』


各曲へのコメントも多くいただきました。
『コロナウィルスというなかで、ピアノリサイタルとても良かったです。私の好きな曲、1.シューベルト即興曲、2.リスト ラ・カンパネッラ、特にリストの曲は最高でした。いつも大きな会場できくことが多かったですが、清里の森の会場できくピアノはよかったです。』
『構成が面白いと思いました。「巡礼の年」の2曲と4曲がとても美しかったです。現地にいらしての印象が曲に織り込まれているのでしょうか?』
『久々にallピアノのプログラムを聴きました。ラ・カンパネッラは大変すばらしく、涙が出ました。生演奏を聴けるよろこびを強く感じました。後半も素晴らしかったです。ブラボー、ブラボー』
『第一部、どれも素晴らしくて!! ベートーヴェン25番はよく聴いていましたが「かっこう」の解説を伺って、今回あらためて「カッコウ!カッコウ!」に聴こえました。”清里の森”にふさわしい選曲をありがとうございます。ラ・カンパネッラの難曲演奏を久々に生で聴いて、私まで力が入って演奏者がより大きく感じられ、これもありがとうございます。』
『ベートーヴェンのピアノソナタ25番素晴らしかった。心地良い音色で幸せでした。リストのラ・カンパネッラも期待通り。ショパンも聴くことができて良かったです。ずっと聴いていたかった。』


齋藤さんによる作曲家や曲目についての丁寧な説明加えて、ご自身が撮影したヨーロッパの写真をスクリーンに映しながらの演奏もありました。それに関連したコメントも多かったです。
『齊藤さん自身から曲目の生まれた背景と自分の曲へのイメージを解説して頂いたのでより曲に入り込めて堪能できた気がします。素晴らしい演奏で感動しました。』
『知らない曲に対しても細かい説明があり、大いに楽しめました。清里の森の音楽会にふさわしい、自然をテーマにされた選曲で、とてもよかったです。繊細さと迫力もあり、又聞かせていただきたいPianistです。』
『単に演奏するだけでなく、プログラムへの思いや写真など工夫があって知っている曲でも違った視点で、はじめての曲は興味をもって聴けて、とても良かったです。ご本人の思いが聞けたのはすごい!』
『毎回齊藤さんのコンサートを楽しみにしています。24の前奏曲とてもよかったです。プログラムの曲目についての解説が楽しみで、曲へのイメージがいっそう深まり、親しみと感動を覚えます。これからもトークと共にピアノを聴ける事を楽しみにしています。ありがとうございました。』
『演目もよかったです。ショパン24の前奏曲、映像とそれぞれのタイトルありとてもよかったです。演奏が体にしみ込み、体の細胞が生き返るような気がしました。すばらしい時間をありがとうございました。』


今回は特にコンサート直後の高揚した気持ちが伝わってくる内容が多かったと感じました。メッセージをお寄せいただいた皆さま、ありがとうございました。
(清太郎でした)
09 : 56 : 21 | 感想文 | コメント(0) | page top
≪鑑賞日記≫ 笛吹高校すいれき太鼓部/Contorni
2020 / 08 / 31 ( Mon )

8月22日 ゴロゴロと微かに雷鳴が聞こえる中を会場へ向かう途中、音楽堂近くの広場からリズミカルな掛け声と手拍子が聴こえてきた。笛吹高校の生徒さんたち。こんにちは!とハキハキ挨拶してくれました。

今日は二部構成、前半は日本一を獲得した高校生達の太鼓。後半は和楽器&古楽器の演奏という異色の取り合わせ。

第一部
ドン!という太鼓の音で幕開けだ。いちばん始めは「218打」

611_218打

揃いの白い装束がカッコいい。背筋を伸ばしてヤッ!礼!と挨拶する掛け声の、若々しいこと。

舞台に現れた顧問のモチヅキ先生によると、笛吹高校すいれき太鼓部は年間50回程演奏してきたけれど、今年は御多分に洩れず活動が止まってしまい、今日が久々のステージだそう。
続いて、作曲・指導を受け持つ前田先生が壇上に。舞台初デビューの一年生が心配で付いてきました、とご挨拶。金髪短パンの今風ルックスの先生、調べたら凄いお方でした。
前田タクヤ氏:山梨県笛吹市生まれ。作曲家、ミュージシャン、和太鼓奏者、マルチプレイヤー。音楽ユニット「風カヲル時)」のメンバー。和太鼓天野流師範。「やまなし大使」、「笛吹市観光大使」、…。

二曲目は、「炎 〜エン〜」
力強く大きい炎、小さい炎、どちらも熱い。自然の摂理と緊張感を現したという。フォルテで叩く、ピアニッシモで叩く、そのエネルギーを操るトレーニングも兼ねている曲だそうだ。どれだけ練習を重ねてきたのでしょう、見事に大小の炎を叩き分けていました。舞台前列中央の男子、パーカッショニストの如く高速撥捌きで拍を刻んでいました。

612_炎全体

613_パーカッショニスト


三曲目「大地の鼓動」
ここからの解説は生徒さん達。マイクを持つとやっぱりティーンズ。早口になるのもご愛嬌、ガンバレ。
篠笛を吹く女子は初々しく、担ぎ太鼓の女子は力強い。エーイエーイという掛け声と共にポニーテイルに結った髪の毛が揺れる揺れる。撥を持った右手をぐいっと前に突き出して、強い目力のポーズも決まっていました。

614_目力


四曲目「66番」は、なんとも楽しい夏祭りの風情。
一年生はこれが初舞台だとか。さぞ、今日の舞台を心待ちにしていたことでしょう。みな満面の笑み。グイグイとリードして舞っていたのは三年生かな。
お客さんも手拍子で応援しました!

615_66番


トリは「笛吹権三郎とその母に捧げる 〜月影の哀歌〜」
〔昔、笛の上手な権三郎という孝行息子が、母親と暮していた。あるとき大洪水で濁流に呑み込まれ、母は流されてしまう。篠笛を吹きながら母を捜す権三郎も、やがて疲れ果て流されてしまう。川の音が笛の音のように聴こえることから笛吹川と呼ばれるようになった。〕…そんな悲しい由来があったとは知らなかったわ。
二本の篠笛の重奏は、どこかアンデス民謡の調べに似て哀愁に満ちていました。

616_権三郎


すいれき太鼓部は、一年生12人、二年生7人、三年生8人の計27名で活動しているそうです。「感動を届けるために日々精進します。」と〆の挨拶に大きな拍手が湧きました。

617_締め


アンコールは再び、みんな笑顔で「66番」。

618_アンコール


これからも君たちの躍進を応援してます!

619_片付け




第二部
休憩時間、頬を上気させた高校生達は沢山の太鼓や道具を大きなトラックに積み込み、涼風と共に去っていき…
席に戻ると、舞台には金色に光るハープとぽろんぽろんと調弦する美女の姿がありました。

621_調弦


Cantorni(コントルニ)は、incontroのアナグラム、イタリア語で「縁取り、飾り」を意味するそうだ。
出演者の久保田潤子さんは歌も歌うバロックハープ奏者、そして阿部大輔さんは歌も歌う尺八奏者。お二人とも和を感じさせる佇まい。
第一部のパワー弾ける太鼓集団とガラリと雰囲気変わるけど、そうか「和」繋がりなのかと納得。

演目はメンデルスゾーン「歌の翼」から始まりました。

622_最初


岡野貞一「朧月夜」、木村弓「いつも何度でも」(千と千尋の神隠し)、R.ロジャース「私のお気に入り」(サウンド・オブ・ミュージック)と、耳に馴染み深い曲が時代の新旧取り混ぜて続きます。聴いてる自分は日本にいるのか、欧米を旅しているのか、はたまた宇宙を漂う小さな星に立っているのか、なんとも不思議な感覚でした。

623_歌


武満徹「小さな空」は私の大好きな一曲。
“いたずらが過ぎて 叱られて泣いた 子どもの頃を思い出した” 胸にじーんときました。
E.diカプァ「オー・ソレ・ミオ」はイタリア語でしょうか?
お二人とも弾いた(吹いた)と思ったら次の瞬間には各国語で朗々と歌っていらして、とっても器用だなぁと感心しきり。

624_歌


ここで楽器紹介。
尺八は日本に古来からある楽器。名称は標準の管長が一尺八寸(約54.5センチ)あることに由来する。(阿部さんは長短様々三本の尺八を用意していらっしゃいました。)
竹で作られ、斜めにカットされている歌口に息を吹きつけて音を出す。手孔は前面に4つ、背面に1つ。音程を変えるには、吹き口の位置を変えるか、リコーダーの様に指の押さえ方を変える。ビブラートをかけるときは顎の上下運動あるいは首を横に振る動作で。これは熟練が必要な楽器と判りました!

625_尺八指


対するバロックハープもレアな点では負けません。
久保田さんのハープはイタリアで17世期に作られた楽器のレプリカ。ローマの博物館でオリジナルを観ることができるそうです。現在のダブル・アクション・ペダル・ハープと異なるのは、ペダルが無いこと。弦は三列に張られ、両脇はピアノの白鍵の並び、真ん中が黒鍵の並び。羊の腸を使ったガット弦が、久保田さんの楽器には76本張られているそうです。(わぁ…調弦に時間がかかるわけです。)有名なガリレオの弟が作曲したという小品に続き、尺八とのコラボで「グリーンスリーブス」を聴かせてくれました。

626_指ハープ


それぞれの楽器が由来するお国の音色もたのしみました。
日本民謡「黒田節」お馴染みの「酒は呑め呑め」尺八の渋い音色がぴったりです。
J.ダウランド「流れよ、我が涙」「おいで、再び」はハープの金属質の音色がリュートを想起させました。
最後の一曲V.カレスターニ「可愛いお嬢さん」は中世イタリアの酒呑みの歌。“そのルビーの滴のような赤ワインを注いでおくれ”“このトパーズの滴のような白ワインを注いでおくれ”
歌詞にグッときて、ワイン飲みたい気分に♪

アンコールは「サンタルチア」。
久保田さんの歌に続き、おもむろに歌い出した阿部さん。「酒は呑め呑め 呑むならば〜」ん?黒田節?と思ったら「一樽 二樽 三樽ちあ(=サンタルチア) 」ときて、会場が笑い声で湧きました♪

627_サンタル


酒は呑め呑め〜

(今夜はサンタルほろ酔いスズコでした)
15 : 28 : 05 | 感想文 | コメント(0) | page top
ご来場の皆さまからのメッセージを紹介します:8月22日笛吹高校すいれき太鼓部/Contorni 演奏会
2020 / 08 / 25 ( Tue )

8月22日(土)の涼風祭は、第一部:笛吹高校すいれき太鼓部による勇壮なステージ、
第二部は二人のユニットControniが声楽・尺八・バロックハープの組み合わせで新しい音楽を奏でました。
アンケートに寄せられた、公演内容についてのご感想や出演者へのメッセージから、いくつかピックアップしてご紹介します。

まずは、第一部すいれき太鼓部に寄せられたメッセージですが、高校生の力強さ・エネルギーに感動したという声をとても多くいただきました。
『エネルギーいっぱいの若者、息の合ったバチさばき、昔からある太鼓の響きが今のコロナのちぢこまった暮らしを吹き飛ばすような、かけ声にマッチした動きが見事でした。平素の練習に汗を流し、心も体も鍛えられていることでしょう。』
『すいれき太鼓部の演奏は部員の皆さんの心が一つになった迫力ある音の連続で圧倒されましたし、とても感動しました。』
『コロナウィルスで発表の場を失いながらも今日はエネルギー溢れる演奏とても良かったですよ。コロナにまけず頑張ってください。曲の説明するときゆっくり私達に分かるように説明して下さいね!』
『笛吹高校の皆様、素晴らし演奏をありがとう。夏祭りに参加できたような気分でした。コロナ禍のもやもやが吹き飛びました。』
『若々しい演奏をありがとうございました。力強くエネルギッシュで力をもらいました。明日からの農作業に力が入ります。ありがとうございました。』


高校生らしい清々しさ、ひたむきさが良かったという感想も。
『最前列に笛吹高校すいれき太鼓部の演奏を拝聴、又見せて頂き、若さはじける美しさに感動致しました。元気そして溢れる魂の美をいっぱい頂きました。』
『清々しく、清冽な演奏が印象的でした。高校生らしい清からさとみなぎるエネルギーを感じました。女子部員が多く、しなやかな振り付けに、力強さだけではない太鼓の魅力を再発見しました。』


そして、技術が高いことを称えたメッセージもありました。
『高校入学後に始めた方がほとんだと思いますが、技術の高さに驚きました。きびきびした態度や、真剣なまなざしにも関心しました。』
『高校生のみなさんの技術の高さと真摯さがすばらしかったです。『66番』でみなさんが太鼓を楽しんでいらっしゃる様子が伝わってきました。』
『笛吹高校太鼓部の演奏はとてもすばらしいと思いました。プロの演奏にも負けていないですよ。かつ清々しい、それが高校生の良さでしょう。いい演奏を聴かせていただきました。ありがとう。』
『感動しました。炎の緊張感、66の笑顔のギャップにびっくり。女子の体力的にきつそうなのに、よく頑張っていて、うれし涙がでました。』
『一部も二部もとてもよかったです。コロナに負けるな!! 娘の初のステージ!! これからもがんばれ!!』

最後のメッセージは、親御さんからの暖かい言葉ですね。


続いて、第二部のControniへのメッセージです。

尺八とハープと歌唱という意外な組み合わせに関する新発見と、心地良さへの感想を多くいただきました。
『めずらしい演奏形態ですね。楽しみにしてきました。楽器を演奏しながら歌ったり、すごいですね。感心致しました。』
『ハープと尺八のアンサンブルは初めてでしたがすばらしかったです。バロックハープの音色がすてきでした。』
『古楽器の尺八と小さいハープ、それに歌声が抑えられた響きでとてもアットホームで心地よかった。』
『人の力が持つすばらしさを改めて感じさせてもらいました。素晴らしかったです。』
『尺八とバロックハープの演奏初めて聴きましたが、意外な組み合わせですが音楽の奥深さと感じました。学校で演奏して欲しいです。』
『和洋の壁をいとも簡単に乗り越えたユニット。インコントロの音楽劇を観てみたい。』

バロック音楽から日本の唱歌まで、レパートリーの広さなどについてもコメントをいただきました。
『声楽(歌)・ハープ・尺八の組み合わせによってあらゆるジャンルがカバー可能で、新鮮で面白かった。武満徹の『小さな空』、木村弓の『いつまでも何度でも』が心に沁みた』
『選曲が良かった。尺八とハープ、バスとソプラノの演奏は楽しく見事だった。』
『コントルニは珍しい楽器の組み合わせ、美しい歌声、心地よく酔いしれました。楽器の説明もありがたかったです。』


Contorniの演奏は新鮮な風、爽やかな風といった趣で、涼風祭にピッタリの新しい出会いでした。
(清志郎)
15 : 14 : 24 | 感想文 | コメント(0) | page top
≪プログラムのご案内≫ 8月23日 齊藤一也ピアノリサイタル 自然と巡る名曲ロマン紀行―清里の風にのせて
2020 / 08 / 18 ( Tue )
8月23日(日)は、韮崎市出身のピアニスト齊藤一也さんによるピアノリサイタル。

国内外で数々の入賞歴を誇るその実力と、清里の自然を舞台にしたイマジネーション溢れる名曲の世界を、親しみやすいトークと共にお楽しみください。



- プログラム -


J.S.バッハ=E.ペトリ: 羊は安らかに草を食み (カンタータ「狩こそ我が悦び」より)
Johann Sebastian Bach =Egon Petri : Schafe Können sicher weiden BWV208 No.9


L.v.ベートーヴェン : ピアノソナタ 第25番 「かっこう」 ト長調 作品79
Ludwig van Beethoven : Piano Sonata No.25 ‘Cuckoo’ in G Major op.79

     第1楽章 プレスト アッラ テデスカ (1st mov. Presto Alla Tedesca)
     第2楽章 アンダンテ (2nd mov. Andante)
     第3楽章 ヴィヴァーチェ (3rd mov. Vivace)    


F.シューベルト : 即興曲 作品90より 第2番 変ホ長調
Franz Schubert : Impromptu in E Flat Major op.90 No.2


F.リスト : 巡礼の年 第一年 「スイス」より
Franz Liszt : Années de Pèlerinage 1er année ‘Suisse’

     第2曲 ヴァレンシュタットの湖で (Au lac de Wallenstadt)
     第4曲 泉のほとりで (Au bord d’une source)
     第9曲 ジュネーヴの鐘 (Les cloches de Genève)


F.リスト : ラ・カンパネッラ (パガニーニの主題による大練習曲 S.141より第3曲)
Franz Liszt : La Campanella by Grandes études de Paganini S.141 No.3


- 休憩 -


F.ショパン : 幻想即興曲 作品66 嬰ハ短調
Frederic Chopin : Fantasie Impromptu op.66 in C sharp minor


F.ショパン : 24の前奏曲 作品28
Frederic Chopin : 24 Préludes op.28

      第1番 ハ長調 (no.1 in C Major)
      第2番 イ短調 (no.2 in A minor)
      第3番 ト長調 (no.3 in G Major)
      第4番 ホ短調 (no.4 in E minor)
      第5番 ニ長調 (no.5 in D Major)
      第6番 ロ短調 (no.6 in B minor)
      第7番 イ長調 (no.7 in A Major)
      第8番 嬰ヘ短調 (no.8 in F sharp minor)
      第9番 ホ長調 (no.9 in E Major)
      第10番 嬰ハ短調 (no.10 in S sharp minor)
      第11番 ロ長調 (no.11 in B Major)
      第12番 嬰ト短調 (no.12 in G sharp minor)
      第13番 嬰ヘ長調 (no.13 in F sharp Major)
      第14番 変ホ短調 (no.14 in E flat minor)
      第15番 変ニ長調「雨だれ」 (no.15 in D flat Major ’Raindrop’)
      第16番 変ロ短調 (no.16 in B flat minor)
      第17番 変イ長調 (no.17 in A flat Major)
      第18番 ヘ短調 (no.18 in F minor)
      第19番 変ホ長調 (no.19 in E flat Major)
      第20番 ハ短調 (no.20 in C minor)
      第21番 変ロ長調 (no.21 in B flat Major)
      第22番 ト短調 (no.22 in G minor)
      第23番 ヘ長調 (no.23 in F Major)
      第24番 ニ短調 (no.24 in D minor)


※曲目・曲順は一部変更になる場合がございます。



齊藤一也 Kazuya Saito

 山梨県生まれ。4歳からヤマハ音楽教室にてピアノと作曲をはじめる。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学卒業後に渡仏。パリ国立高等音楽院学士課程、修士課程を審査員満場一致の最高成績で卒業。その後ベルリンへ渡り、ベルリン芸術大学修士課程を最優秀で卒業。2020年3月に完全帰国。
 現在、東京藝術大学附属音楽高等学校非常勤講師。一般財団法人地域創造による公共ホール音楽活性化事業 (おんかつ) 2020・2021年度登録アーティスト。株式会社東京コンサーツ所属。
 
 高校在学中に第4回東京音楽コンクール最高位 (第2位)。藝大在学中に第9回スペイン人作曲家ピアノ国際コンクール第3位、G.B.BRAVO賞。 第66回ロン・ティボー国際コンクールファイナルにて、フォーレの演奏における最優秀賞Madame Gaby Pasquier賞。第5回ヴィルトォーゾ・ド・フトゥール国際コンクール最高位 (第2位)。第79回日本音楽コンクール第3位。パリ留学中、第82回日本音楽コンクール第2位、三宅賞,岩谷賞(聴衆賞)。第8回カンピージョス国際ピアノコンクール第1位。第61回マリア・カナルス国際音楽コンクール第4位。第18回パロマ・オシェア・サンタンデール国際ピアノコンクールファイナリスト賞。第7回マッサローザ国際ピアノコンクール第1位。ベルリン留学中、第66回ARDミュンヘン国際音楽コンクールセミファイナリスト。第22回アルトゥール・シュナーベルコンクール最高位 (第2位)。ベルリン・スタインウェイハウスで行ったリサイタルが評価され、スタインウェイ賞を受賞。

 これまでに沼尻竜典,梅田俊明,広上淳一,曽我大介,高関健,増井信貴,薬袋貴,Ovidiu Balan,Didier Benetti,Pablo Gonzalezの各氏の指揮のもと,東京フィルハーモニー交響楽団,新日本フィルハーモニー交響楽団,東京交響楽団,藝大フィルハーモニー,山梨交響楽団,フランス国立管弦楽団,Mihail Jora Bacauフィルハーモニー,スペイン放送交響楽団、ミュンヘン室内楽団等と共演。
 東京や地元山梨でのソロリサイタルをはじめ,仏パリ,ビルフランシュ,英ロンドン,西バレンシア,セゴビア,スイス、モンタナなどの音楽祭にも招かれソロリサイタルを行う。また室内楽などアンサンブルにも積極的に取り組んでいる。

 2010-2012年度ヤマハ音楽振興会音楽支援制度奨学生。2013-2014年度ロームミュージックファンデーション奨学生。2015-2016年度明治安田クオリティオブライフ奨学生。2017年よりスイスのフォンダシオン・クラバルテより奨学金を受ける。
 これまでに清水里華、石丸八重子、青木進、山下葉子、秦はるひ、Michel Dalberto、Claire-Marie Le Guay、Björn Lehmannの各氏に師事。

 2020年、12月にデビューCDをリリース予定。齊藤一也の公式ウェブサイトで今後の活動などを随時配信中。

kazuyasaito-pianist.com 
こちらのQRコードからもアクセスできます。 齊藤一也QR 


12 : 21 : 36 | プログラム・内容 | コメント(0) | page top
≪プログラムのご案内≫ 8月22日 笛吹高校すいれき太鼓部/Contorni
2020 / 08 / 18 ( Tue )

8月22日(土)の涼風祭第6弾は、二部構成になります。

第一部は、全国大会で数々の賞を得てきた山梨県立笛吹高校すいれき太鼓部による勇壮なステージ。
第二部では、バロック音楽から唱歌まで幅広いレパートリーを持つContorniが新しい音楽との「出会い」を生み出します。



第一部 笛吹高校すいれき太鼓部

すいれき紹介

今年は、全国高校生太鼓甲子園での優勝を狙って練習を重ねてきましたが、新型コロナ感染症の影響で大会もイベントもキャンセルが続きました。そんな中、この涼風祭の舞台で全てのエネルギーを解き放ちます!


― ― ― プロフィール ― ― ―

笛吹高等学校すいれき太鼓部は、山梨園芸高校すいれき太鼓部として平成9年に創部しました。「すいれき」とは、山梨園芸高校校歌の一節「翠(みどり・すい)したたる櫟(くぬぎ・れき)原(はら)」から命名しました。諸先輩方の櫟林(れきりん)開拓の苦難を偲び、伸びゆく新芽に若人の未来を重ねています。創部22年、多くの皆様方から御声援を頂き、年間約40回、地域のイベントに招かれ地域に根ざした活動を展開しています。また、各種大会にも積極的に挑戦し、全国高等学校文化連盟総合文化祭に10年連続、関東地区高校生和太鼓選手権金賞受賞、そして昨年度初出場した「世界和太鼓打ち比べコンテスト」では一般・ジュニア団体の部において最優秀賞である文部科学大臣賞を受賞し、創部以来初の日本一の座を頂く事ができました。
【令和元年の大会成績】
 世界和太鼓打ち比べコンテスト 団体の部において文部科学大臣賞受賞(日本一)
 第10回全国高校生太鼓甲子園 審査員特別賞(全国3位)
 第10回関東地区高校生和太鼓選手権大会 銀賞受賞
 第40回山梨県高等学校芸術文化祭郷土芸能部門 芸術文化祭賞(3年ぶり最優秀賞)



― ― ― プログラム ― ― ―

1: 218打
2: 炎~エン~
3: ハナビ
4: 笛吹権三郎とその母に捧げる~月影の哀歌~
5: 66番




= = = = = = = = = = = = 




第二部 Contorni

コントルニ

久保田潤子  くぼた じゅんこ(ソプラノ、バロックハープ)
阿部 大輔  あべ だいすけ (バス、尺八)
によるユニット。

2017年より、古楽を中心とした器楽奏者、声楽家、俳優による音楽団体「incontro(インコントロ)」のメンバーとして活動を共にする。「incontro」は、様々な「出会い」を生み出す場となることを理念とし、年二回演劇と古楽の融合した定期公演を開催するほか、ワークショップ、2〜5人程度の小編成でのミニコンサートなど、精力的に活動している。
https://www.incontromusic.com
「Contorni」は、incontroのアナグラム(文字の入れ替え)であり、イタリア語で「縁取り、飾り」を意味する。和楽器である尺八とイタリアの古楽器であるハープ、そして歌声で、中世、ルネサンス、バロック音楽から日本の唱歌まで、幅広いレパートリーを持つ。

コントルニプログラム 


すいれき太鼓部、Contorni、いずれのグループも涼風祭に初出演。
涼風祭に吹く新しい風がとても楽しみです。
(清太郎でした)
11 : 00 : 00 | プログラム・内容 | コメント(0) | page top
| ホーム | 次のページ>>