新型コロナウイルス感染拡大防止の為、涼風祭の3公演を中止いたします。
2021 / 08 / 21 ( Sat ) いつも、涼風祭を応援していただき、ありがとうございます。 8月8日のブログで、8月14日の公演を8月28日に、8月22日の公演を9月5日に延期する旨お伝えしましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、この2公演を含む今後の全てのイベントを、中止することを決めました。 ご理解賜りますようお願い申し上げます。 8/28(土) 中島朱葉カルテットジャズライブ ⇒中止。 8/29(日) 齊藤一也(ピアノ)&神田京子(講談) ⇒中止。 9/05(日) 山中信人(津軽三味線)&神田京子(講談) ⇒中止。 ※これらに伴うパスカード、前売券の払い戻しについては下記をご確認ください。 (前売券)・・・・・1枚につき、2,000円で払戻いたします。 (パスカード)・・・中止3公演分として、パスカード1枚につき、2,500円で払戻いたします。 〈払戻方法〉 1.清里の森管理センターに来所される場合・・・前売券又はパスカードと引き換えに、現金にて払戻いたします。 2.郵送をご希望される場合・・・・・㈱清里の森管理公社宛に、前売券又はパスカードをご郵送ください。折り返し、前売券は1枚につき2,000円分、パスカードは1枚につき2,500円分のQUOカードを郵送致します。 〈払戻期限〉 2021年9月30日(木) 郵送先/〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545-1 ㈱清里の森管理公社内/清里の森音楽堂実行委員会 お問合せ/清里の森音楽堂実行委員会 TEL/0551-48-3151(清里の森管理センター内) |
≪鑑賞日記≫ 山口裕之とN響の仲間たち 8月3日
2021 / 08 / 15 ( Sun ) 涼風祭二日目は「山口裕之とN響の仲間たち」。クラシック好きのお客様が多数来場なさいました。 長きにわたりN響のコンサートマスターを務めた山口氏と彼が率いる三人は、皆さん華々しい経歴と腕前の持ち主。近年はベートーヴェンの弦楽四重奏曲を各地で演奏しているのだとか。涼風祭でも昨年からベートーヴェン&バルトークというガチ渋めの演目で聴かせて頂いている。【昨年の鑑賞日記はこちらから】 一曲目は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第6番。 着席した四人がa(ラ)の音を出すのを聴いた瞬間、あぁ今年の夏もここで生の演奏を見聴きできる♪という喜びが湧いてきました。 ![]() 耳に優しい調べが静かに始まった。 旋律の繰り返しが交互に出てくる箇所は、「こうだよね」「そうだね」「うん」「ホントにね」と"親しき仲にも礼儀あり"な雰囲気で会話しているかの様。四人が顔を見合わせて、互いの微かな呼吸を聴き合って、音の動きの変化をキャッチし合う。音色が調和した時の上品な美しさ。 ![]() ![]() 最終楽章は、物悲しい人生の終わりを想起させるような憂鬱な調べが、途中から一転、テンポの速い舞い踊るような明るい調子に。そしてまたメランコリックな調べに戻り…翻弄される展開となって幕が降りた。「禍福は糾える縄の如し」あれこれあっても人生は続いていくよという大作曲家のメッセージなのかもしれません。 次なる曲は、バルトークの弦楽四重奏曲第2番。 マイクを持った山口氏が控えめな小声で「辛抱してお付き合いください、一生懸命やります」と。 民族音楽的要素を含むバルトーク、私は好き♡今日いちばんの楽しみにしていました。 ![]() 昨年聴いた3番の不思議さに負けず劣らず2番も不安な気持ちにさせられる曲。一楽章、迫りくる不安に魂がひりひりと尖る。モノクロのドキュメンタリー映像を視ているような感覚に。二楽章、性急なテンポに鋭いピチカートが交じり、血がたぎってくる。予測不能な未来を想い起こさせる。静かな上げ弓から始まった三楽章は、全てを俯瞰して諦観するような思いに…。 四つの楽器の音色が太い糸細い糸を織り交ぜた縞模様のように私の心には視えました。曲が書かれたのは第一次世界大戦さなかの1915年から1917年だと後で知り、腑に落ちたのでした。 ![]() 休憩はさんで後半は、ベートーヴェン弦楽四重奏曲第7番(ラズモフスキー第1番) バルトークから遡ること百年以上前にラズモフスキー伯爵から依頼されて作曲されたこの曲は、ベートーヴェンの初期の作品とは一線を隔し、規模、構成、楽器の表現などが充実している。 初演当時は理解されず、チェロによる同音連打で始まる第2楽章については(私は好きだけど)、悪い冗談だとまで言われたとか。 ![]() 音楽言語の新境地を開拓していったベートーヴェンの類稀な才能を再認識させられる弦楽四重奏曲。希望の光がさしたり、泣きたいような気持ちになったり。終わりそうで終わらない長い思索の旅のようだと思いながら聴きました。 ![]() 弦楽四重奏の難しさは、それぞれの個性や感性を持ちつつも、同時に呼吸や身体能力を合わせて曲を奏でていくことでしょう。独奏ならぬ独走は勿論許されず、大編成オーケストラのように巧みに他の音色に紛れることも出来ない。四人構成には一人ひとりの厳然とした役割があって、短くない演奏時間を四人で休みなく紡ぎ続けなければならない。高度なテクニックと耐久力を要する本当にお疲れ様な音楽スタイルだと思うのです。 だからアンコールに割くエネルギーが無くても不思議じゃないです。 (それでもベートーヴェン弦楽四重奏6番 軽快なギャロップのような三楽章を再演してくださいました。) 大曲ばかりの演奏、少し耳が肥えたかも。次なるバルトークも楽しみにしています。 森のスズコ |
≪鑑賞日記≫ 涼風祭初日 フィーリング・ジャズ・オーケストラ
2021 / 08 / 15 ( Sun ) 2021年 第13回 涼風祭は、8月1日(日) フィーリング・ジャズ・オーケストラの迫力ある公演から始まりました。 補助席まで含め242人定員の森の音楽堂は、ステージ近くの補助席を少なくして220席ほどでこの日のお客様をお迎えしましたが、開演時にはところどころ他のお客様との間を空けた空席があるもののほぼ満席の状態です。 開演に先駆けて、毎回の涼風祭の初日恒例の実行委員長あいさつがあり、2009年から継続し今年で13回目を迎える涼風祭に対し、多くの皆様のご理解ご協力への謝辞とともに、昨年は1席おきの座席配置で間隔を空け、定員を半分にしての開催だったところ、今年は、空調設備の換気能力が基準を満たせば定員通りの座席利用が可能という国や県が示す新たなガイドラインにのっとり、森の音楽堂の換気能力は270人分の必要能力を満たしていることから、全ての席を使用して開催するとの説明がありました。 ![]() 「A列車で行こう!」今年の涼風祭のオープニングにふさわしい曲でコンサートはスタート。トランペット×4、トロンボーン×3、サックス×5の重厚な管楽器とドラム、ギター、ベースのリズムセクション、そして軽快なピアノによるビックバンドの迫力あるサウンドがそれまで静寂だった森の音楽堂に響き渡り、ほぼ満席の客席は冒頭から一瞬にしてこのビッグバンドのサウンドにくぎ付けになりました。 ![]() 2曲目は「Shiny Stoking」、日本語に直訳すると「きらめいているストッキング」となるようですが、メンバー保延氏の軽快なトークで、彼のために彼のお気に入りのストッキングを履いている彼女が、別の女性のストッキングを見ている彼に嫉妬する女心を歌うとの解説があり、客席は曲とともに一層盛り上がりました。 ![]() 3曲目は「Makin’ Woopee 」、バストロンボーンソロという珍しいステージでした。トロンボーンの音域は成人男性の声域に近いと言われている通り、ゆったりとしたリズムの中、心地よい低音のソロが観客の耳に響きます。 ![]() 次はお待ちかね、ボーカルの女性シンガーの歌声で、会場は一昔前の懐かしいダンスフロアに様変わりです。 ![]() MC保延氏からの紹介では、結成57年を迎えるフィーリング・ジャズ・オーケストラの結成当時からのメンバーはこのボーカルの彼女一人とのことでしたが、そんな訳はなく、この冗談トークも交えたステージは和やかで、彼女のスリットの入ったロングスカートから時おり覗く美脚に、会場の男性陣はくぎ付けでした。曲は、デューク・エリントンのスタンダードナンバーから、「I’m Beginning To See The Light」、「Satin Doll」など3曲を彼女の艶やかな歌声が会場を包みました。 ![]() その後もアルトサックスソロの「Don’t Get Around Much Anymore」や「昔は良かったね」と、デューク・エリントンのナンバーが続きました。 ![]() ![]() 休憩後の後半は、グレン・ミラー楽団の代表作「In The Mood」で軽快に始まりました。やはり、ジャズのビックバンドによるセッションは迫力があり、誰もが知っているメロディに客席の皆さんも体をゆすってリズムを取って盛り上がりました。 ![]() 続いてはがらりと変わって、山梨の郷土の英雄武田信玄公と、その配下の武士たちの出陣の様子を歌にした三橋美智也の民謡調歌謡曲をベースにした「武田節スィング」。これは、山梨を本拠地として活動するこのフィーリング・ジャズ・オーケストラの十八番とも言える曲で、盛り上がりはさらにヒートアップしました。 3曲目はまた趣向が変わって、キューバのペレス・プラード楽団のマンボの代表曲から「Mambo No.5」と「Cerezo Roza」の2曲では、軽快なリズムでこのバンドのレパートリーの幅の広さを感じさせる好演が続きました。 ![]() その後は、衣装替えをした女性シンガーが再度登場し、「Around The World」と「When I Fall In Love」の2曲を歌って聴衆の目と耳を惹きつけました。 コンサートもそろそろ終盤です。ディズニー映画の名作「美女と野獣」のテーマでしっとりとメロディが流れた後は、「世界音楽めぐりメドレー」です。コロナ禍で旅行はおろか、外出もままならないご時世ですが、ビッグバンドのそれぞれの楽器がソロでメロディを奏で、世界各地を想像させる素敵な演奏が繰り広げられ、最後はパーカッションのコンガの独奏があり、手のひらが腫れ上がるのではないかというほどの長~いソロの熱演に、ステージと客席全体が固唾をのんで見守り、最後は大歓声で幕を閉じました。 ![]() 終演後のお客様の表情は皆さん大満足なご様子で会場を後にされたのが印象的でした。 涼風祭はまだまだ続きます。引き続きお楽しみください。 (ブログ係り) |
新型コロナウイルス感染拡大防止の為、8/14(土)の中島朱葉カルテットジャズライブと、8/22(日)の山中信人&神田京子のイベントを延期いたします。
2021 / 08 / 08 ( Sun ) 新型コロナウイルス感染拡大防止の為、下記イベントに関し、開催日を変更致します。 8/14(土) 中島朱葉カルテットジャズライブ⇒8/28(土)に変更。 8/22(日) 山中信人(津軽三味線)&神田京子(講談)⇒9/5(日)に変更。 ※これらに伴うパスカード、前売券の払い戻し等については、現在、その方法などを検討中です。決まり次第、HP等で告知いたします。 延期に関し、元のパスカード、前売券は、延期公演にも有効です。 お問合せ/清里の森音楽堂実行委員会 TEL/0551-48-3151(清里の森管理センター内) |
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