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≪鑑賞日記≫ 津軽三味線&和太鼓 「力音 りきおん」 演奏会
2020 / 08 / 13 ( Thu )

8月8日、今日は和の音を楽しみに、いざ木陰の中を音楽堂へ。
今回も感染症予防対策をしっかりとって、客席へ。
(山中信人さん曰く綺麗に市松模様にお客さんが並んでる、満席状態でした。)

舞台上には右に三味線の譜面台、左に中ぐらいの黒光りする太鼓と小太鼓にドラ、中央にはどーんと巨大な大太鼓が鎮座。
と、そこに現れた袴姿の三人の武者。

…どん、…どん、と大太鼓が鳴りだすと、ゾワゾワ〜 身体の血が熱くなる。お馴染み、武蔵・小次郎の巌流島の対決をイメージした「武蔵」で幕開けだ。

31むさしJPG

続いての一曲「新世界」は、篠笛がしっとりとした音を奏でる。
汗をぬぐいながらの篠笛奏者は、三人の中でいちばん若い塚本隼也さん。鮮やかな青地に水しぶき模様の着物の柄がフレッシュだ。
赤と黒の布地に金糸の情熱的な衣装、キリリとしたお侍は鷹(TAKA) さん。

34篠笛太鼓

そして黒紋付の渋いお侍は、津軽三味線を操る世界一の奏者 山中信人さん。

33山中名人

若手二人も、数々の太鼓打ち比べコンテストで賞を幾つもとっている実力者。聴けば二人は兄弟だとか。

続いての演目は津軽三味線合奏曲。緊張した面持ちの若者二人が三味線のお師匠さんを挟む格好で、三人並んでのお三味線。

35三味線三棹

息の揃った調べが続いた後、二人は師匠を残して舞台のソデへ…。
山中師匠、顔色変えず、楽譜も見ず(当たり前か。) 背筋をピシッと伸ばして三味線を操る姿は鬼気迫る感じ。凄いなあ…ひたすら感服でした。
そんな厳しい?山中師匠も、マイク前での語りがコミカル。津軽三味線とは、青森に伝わる民謡の伴奏なのだと「津軽三下り」を例に唄いながら解説してくれました。

“アー奥山で 小鳥千羽の 鳴く声聞けば アー親を呼ぶ鳥 鳩ばかり”
出だしの「はァ〜」がどれだけ長く美しく唄えるかがミソらしい。
東京音頭が、津軽民謡みたいになると、いつまでたっても「はァ〜〜〜〜」唄も踊りも始まらないんだって。客席は笑いに包まれました。

一部の最後は「ソーラン節」。カネを叩きながら飛び跳ねるジュンヤくんと一緒にお客さんが手揉み手拍子。

37手拍子

力強く素早い太鼓のバチ捌き。金ピカお皿状のシンバルの如き鳴り物の巧みな扱い。
若手二人はなかなかのパフォーマー。会場に漂っていた緊張感はどこぞへか雲散霧消していました。


休憩を挟んで第二部。
二台の太鼓に並んで立った両肌(もろはだ)脱ぎの若者の、筋骨隆々な姿に目が奪われたのは、おばさんだけじゃない筈。パワフルな太鼓のバチ捌きに、兄弟の健康美が躍動していました。
演目は螺旋を意味する「スパイラル」。縄文時代から在ったという太鼓は、欅の木と牛の皮から出来ている。生き物の命をいただいて作られてきた太鼓には、様々な時代の人々の思いが詰まっている、時間が循環し流れていく様を表した、と解説してくれたのはお兄さんの鷹さんでした。

38スパイラル

太鼓に続いては、粋な着流し姿の山中さんが銀色に光る三味線を持って登場。
「さくら」は、懐かしい「さくらさくら」のメロディーから始まりました。蕾が開き始め、満開になり、やがてハラハラと散っていく様。コロナで花見どころではなかったこの春でしたが、三味線マジックが見事な桜を私達に観せてくれました。

38さくらa

さくらの余韻に浸った後は、一人ずつの独奏。
まずは隼也さんの担ぎ太鼓。
鮮やかなブルーの太鼓(重そう!)を太いベルトで身体に斜めがけした状態で、華やかに舞うように打つ。圧巻は、左手に持った撥を太鼓の右面、左面、交互に素早く打つテクニック。右手の撥も勿論動き続けていて、あまりの速さに、私には空中の左手の軌跡がX(バッテン)のように見えました。

37ジュンヤ

続いての独奏は、鷹さんの大太鼓。
大太鼓にこれから始めるよ、いいかい?と語りかけるように、まずはゆっくりと素手、
拳で打つ、掌で打つ。それからおもむろに撥を手に、二打。それからはバチバチ、ドンドン、ズンズン。炸裂したエネルギーが、床を伝わって私の足元までやってくるのを感じました。
奏者は、客席に背を向け大太鼓に対峙、まるで熱い祈りを捧げているようにも見えたのでした。

38大太鼓

独奏トリは、山中信人さんの「津軽じょんがら節」。
弦を撥ではじくだけじゃなく、撥の先で下からすくい上げたり、左手の指で弦をはじいたり。弦を抑える左手を滑らせ、棹の上方に動いたり下方に動いたり。左手の指をわずかに上下に動かすビブラートも秀逸。津軽三味線の超絶技巧と多彩な表現力に魅了されました。

38じょんがら

最終演目は「イナズマゴロピカ」
三味線の奏でる七夕さまのメロディーから始まり… 徐々に変調、テンポアップ。
来たぞ来たぞ〜
ゴロゴロ ピカピカ はっ(止まる) ゴロゴロ ピカピカ はっ(止まる)
ゴロゴロ ピカピカ 小太鼓トコトコトコトコ 大太鼓ズン!
と…まぁ凄い驟雨となりました!服はずぶ濡れ、気分は最高!

39かみなり

三回叩いて一回休みの、お約束の手拍子に応えてアンコールは「花笠音頭」。
あー楽しかった!みんな笑顔笑顔の御開きとなりました。

39はながさ

38花笠音頭

三人のお侍方、久々のステージで筋肉痛にはなりませんでしたか?
自然がいっぱい、鹿もいっぱいの清里に、また演奏にいらしてくださいね。

(清の涼こでした)
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